現代社会では、科学技術の進歩で医学の複雑化と細分化が進み、病気を多様化させました。その治療においても人間本来の「自然治癒力」を低下させています。この社会全体がおちいっている本末転倒な状況を見直し、医療本来の役割である、体質改善や病気予防に重点を置く必要があるのではないでしょうか。
古代の医者達は人間の自然変化として最初に「熱」に着目しました。人間は、生まれてから力強く成長する時が最も体が熱く、晩年にむかい始めると衰弱が進み、しだいに体が冷たくなります。人間の体は熱くされたり冷やされたりして形成されているのです。
病気になっても、熱を観察することでそれからの状況の変化を予測することができます。ところが、現代医療ではすぐに薬によって熱を下げてしまいがちです。そのようなことを続けていると、ますます人間の抵抗力は下がる一方です。
確かに、医療技術は急速に発展進歩を遂げているのに、なぜ病人は減らないのでしょうか。
一つには、現代社会の中で、多くの人がストレスによって体調を崩し、次から次へと病院へおしかけるからです。
二つ目として、薬物中心の対症療法に徹するあまり、病気の症状の程度を和らげるだけのものになってしまい、それが、病気の再発の原因をなくさないのです。
患者の抵抗力をおとすことで再発の原因をつくり、病因の増えている社会に戻すのですから、医療の発達に関わらず病人が減らないのは当然といえます。
必要な発熱まで下げてしまう現代医療は、人間本来の治癒力を機能させません。自然治癒力を弱められて、それから、文明化により病気が多様化した社会に復帰させられても、さらなる病気に罹ってしまうのです。そうした悪循環を断つには体温と成長や病気の関係により注目し、自然の力を活用する方向に社会全体を変えていかなければいけないのです。
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