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25日の厚生労働省の簡易生命表によると、2005年の日本人の平均寿命が男性78.53歳、女性85.49歳で前年よりそれぞれ0.11歳、0.10歳短くなったと伝えている。これは99年以来6年ぶりのことである。その理由をインフルエンザが原因の肺炎などで高齢者が死亡するケースが増えたためとみている。しかし実際には自殺の増加や他の病気(心疾患など)によるものもあるのではないか。
世界の平均寿命を見ると日本の女性が21年連続して1位であったが、男性は2位から4位に後退、32年ぶりにベスト3の座を明け渡した。ちなみに今回の1位が香港の79歳、2位がアイスランドの78.9歳、続いてスイスの78.6歳で日本は4位に後退した。では平均寿命の最も短い国としては西アフリカのシエラレオネ共和国(人口532万人)で女性が46.6歳、男性が37.5歳であった。この小国は高温多湿で降雨量が年間5000mlで風土病が多いため平均寿命が下がっているらしい。日本と比べると実に50歳近くもの差がある。
確かに近代国家になった我が国では平均寿命は上ってきたが、戦前は平均寿命が50歳だった。しかし明治初期の頃の日本人の平均寿命はなんと30歳半ばであったという。よってこの時代の人たちは常に死を意識しながら生き続けたという。その点、現代人は長生きできることに感謝せねばならない。なぜ平均寿命が延びたかの原因は2つあると思う。
1つは栄養状態の改善、つまり栄養不足の時代から免疫力の低下により感染症にかかりやすかったが、食料が豊富になったお陰で健康な体をつくることができた。
そして2つ目が医療面での大きな進歩があげられる。特に医療面では戦後間もない頃ぽっくり病(脳出血)や、けがによる化膿で亡くなる人が後を絶たなかったという。しかし感染症の治療や高血圧に対する治療が進歩したため死亡率が低下した。それと乳児の死亡率が大幅に減少したのも寿命が延びた大きな原因のひとつである。
もう1つ私が興味を持っているのは、なぜ女性の方が男性より平均寿命が高いのか。それはまずホルモンの作用によるものらしい。女性が閉経を迎えるまでホルモンの作用によって体が守られるためである。もう1つはお産を終えてから子を育てる生命力を必要とするためではないかといわれている。つまり男性よりも女性の方が免疫力が強いことを表している。もう1つが男性の方が働く時間が多いためである。仕事によって社会的ストレスを抱えたりして生活習慣病にかかりやすいため、肥満による肝臓病や糖尿病などの疾患にかかりやすいためだといわれている。
人間は自然の生き方をすると120歳まで生きられるといわれている。しかし、文明文化の発達、科学の進歩などが逆に人間社会を脅かし、先進国である日本は寿命が延び悩んでいるのである。その中でも世界に比べれば日本人はまだ長生きの方かもしれない。しかし、ただ長生きするだけでなく健康で毎日を過ごしたいものである。
Drの四方山日記(88)
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