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S37.jpg ずさんな市の行政によって財政破綻を起こしているのが北海道夕張市である。
夕張市といえばメロンと炭鉱が有名であったが、23の炭鉱が国のエネルギー政策の転換による昭和48年三菱大夕張炭鉱の閉山を皮切りに次々と閉山して平成2年にはゼロになった。採炭の全盛期に約12万人いた人口が年々減少し平成14年には約15,000人、それが平成16年には1万人を切るという状況に陥った。まさに全盛期から比べると47年間に10分の1の人口になったわけである。そのうち高齢者はなんと60%を占めている。

 なぜ財政破綻を起こしたのか。その主たる原因は単純な放漫経営ではなく、石炭政策による基幹産業の崩壊に国や道が有効な政策を打ち出さなかったことにある。それなのに市は“石炭が駄目なら観光があるさ”と言わんばかりに散財(道路建設、映画祭開催など)を続け、最終的には現在のような財政破綻を来した。しかし、市民にはその実体は公表されず、不思議なことに決算上は黒字にし財政再建団体(総務省管轄)に申請していたのである。まさに市民にとっては“寝耳に水”である。民間企業で言えばとうの昔に倒産していたのである。それを税収と支払い時期をうまくコントロールし、繋ぎ資金として金融機関から借り入れ、決算のときは一時金によって返済していた。明らかな「粉飾決済」である。その結果負債額540億円を抱えることになった。ではそれは誰の責任か。市長や市議会議員の責任は重大であるが、それにも増して道庁の他人任せな監視に問題があったのではないだろうか。あまりにも馴れ合い的な政治がこの夕張市民を追い込んだのである。今となっては頼みの観光事業も難しく、再生の道がほとんど閉ざされた状態である。このままでは借金だけが残された市に果たしてどれだけの人たちが残って生活するのか、まったく見当がつかない。今後は市民病院の縮小・民営化を余儀なくされ、まともに医療が受らけれない状況に陥るだろう。特に出産は他の市の病院へ行かないとできない状況も予測されている。個人でも年金の大幅カット、医療費の自己負担大、諸物価の値上がり、水道公共料金の値上がりなど問題を挙げたらきりがない状態である。

 そもそもこういう状況に陥った最大の原因は国にあるように思えてならない。それはインフレ対策である。「バブル崩壊」で民間企業が不景気になり不良在庫などが増えその結果倒産し、そこに貸し付けた銀行が不良債権を多く抱え仕舞には銀行が倒産。そこに国や地方自治体が支援したことが不良債権をますます産むことになり、さらに市町村を追い込む形になったのである。確かに日本は民主主義であるが、知らぬうちに経済的に社会主義以上の中央集権国家になってしまい、税金が中央部に集まってそれを政治家と官僚の密着から利権で行使することになり、結果として経済を苦しめるか財政破綻を引き起こすのが落ちである。夕張市の話を他人事と思わないで明日は我が身ということを忘れないことである。この国もあまりにも大国に吸い取られたり外国に支援や援助することに従事していると、そのうちこの国自体が自らの首を絞めることになる。「すべての道がローマに通じる」ということにならないように日本国民の1人として願うばかりである。
参考資料:産経新聞  毎日新聞  読売新聞 ブログ王様の耳はロバの耳 夕張市 財政破綻

世相シリーズ(37)

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王様の耳はロバの耳 - 夕張市 財政破綻 (2006年11月22日 19:41)

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