今の日本の医療でいいのか

S38.jpg ここ近年、医師不足が叫ばれている中、今度は開業医のみならず公立病院の半数が診療縮小や閉院に追い込まれている。今まで地方の問題のように言われていたが、最近では東京、大阪の二大都市にとどまらず他の大都市に同じ問題が浮上して深刻な事態に陥っているようだ。まさに「医療崩壊」寸前である。
その理由には大きく分けて3つある。


1つは勤務医が過剰労働から体調を崩したり、勉強不足などにより医療知識が薄れたりしている点だ。
2つ目は医療行政である。明治政府が取り入れた西洋医学一辺倒のため、東洋医学など代替相補医療を無視したつけが今来ている。
3つ目は良いサービスを無視したことなどが挙げられる。

 まず、1つ目の問題であるが、最近の医療現場を見ると公平に医師が医療機関に勤務できず不足する医療機関が多く現れている。医師そのものはもともと国民にとっては「共有財産」であるべきものであるが、現実は地方や過疎地においては満足に医師を確保することができず半ば危機的状況に追い込まれている。
地方都市や大都市ばかりに医師が集まり、地方の市町村の病院や診療所は勤務医の不足からきた医師たちの過重労働が強いられている。その結果若い医師たちの中には勤務を拒否する者が多く現れてきた。その結果「共有財産」である医療が維持できなくなり、医師の不足状態になっている。

2つ目の問題であるが、今の国の医療行政は以前に比べ診療報酬の改定で減収になったことに加え医療科目の偏りなど、多くの問題を医療現場からの考え方を聞かずに制度化していることに問題がある。特に西洋医学の考え方である「健康と病気」の二元論で乗り切ろうと西洋医学を重視し、代替医療を無視しその制度化を怠った結果、今の医療行政の行き詰まりにつながった。
西洋医学以外の東洋医学をはじめとする医療の考え方である「未病」や「ストレス病」つまり「病気になる前」という発想をどんどん取り入れ、生活習慣に合った医療を制度化していくことが今の医療崩壊を防ぐ方法ではないだろうか。

3つ目が「医療サービス」を無視した点についてである。
サービスというと何か物をあげたり、手伝ったりすることだけではない。医療者としてやるべきサービスがたくさんあるはずである。
今はもう20世紀までのように“医者がふんぞり返る”あるいは“高飛車にものを言う”時代ではない。患者さんの目線で治療することは、医療者と患者さんとのコミュニケーションをとることそのものである。これもサービスの一環である。
今生き延びている医療機関は、まさにこのサービスを重要視して医療行為を行なっているところだと言える。

 全国にクリニックや診療所の数が9万件、歯科診療所は6万件を越えているといわれている。
それに対して、コンビニエンスストアは4万軒ある。コンビニでもわかるように「画一的なサービス」しか行なわない店はどんどん減少しているといわれている。

医療機関も患者に対する良いサービスを施していかないと、今に患者さんからそっぽを向かれるか、クレームをつけられるのがおちである。
日本の医療を良くするためにも、良いことをどんどん取り入れ、悪いことを切り捨てていくことが最も大切である。
参考資料:毎日新聞 日本の医療ウラ・オモテ

世相シリーズ(38)

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