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鹿児島県・奄美大島で野生化したヤギによる食害で生態系がくずれ、土砂崩れによる赤土が海へ流出して珊瑚礁に悪影響がでている。
また海上保安庁のヘリポートがつかえなくなったり、特別天然記念物で「遺存種」として大切にされているアマミノクロウサギに被害がでたりして、地元集落のみならず自然環境にも影響している。
野ヤギが草地を食べつくすと乾燥化が進み希少な昆虫や両生類の生息区域まで脅かされ、この島にしか生存しない「個有種」や「固有亜種」の絶滅にもつながりかねない。では何故こうもヤギが繁殖したのか、それはこの島ではヤギは大切な食料であるため古くから農家ではこれを飼育していた。特に40年前ごろから労働者の高齢化が進みヤギの世話ができず、放し飼いや逃げ出したヤギが島の南部の畑を食い荒らしたりして、さらに西端の曽津高崎灯台付近に移動して野生化した現在この区域だけで300?500頭も生息しているという。
自分たちのために飼育して育てたにもかかわらず、人間のご都合主義で放し飼いにし、有害鳥獣として猟友会が捕獲してしまうやり方は私には理解しにくい。無断で殺せば動物愛護団体からクレームがつくし、捕獲するにもいちいち県から捕獲許可を取らなければいけないとなれば島民にとっては大変である。家畜か野生かを判断するのは難しく県も頭を痛めているようである。しかし、島民にとって重要な食料源だとすれば早めにしっかりした対策を取って欲しいものである。それがこの美しい奄美大島の生態系を守ることに繋がること。
Drの四方山日記(292)
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