日本も今、安倍内閣になってから一躍教育問題が叫ばれ、小中学生の学力低下向上を目指すべく教育改革が行われようとしている。そこで起こったのが2007年「大学全入時代」の問題である。
日本における教育の大衆化により1990年頃より大学や学部などが多く新設され、その結果少子化と合い重なって2007年問題が発生してきた。それは大学進学予定者の数が全大学の募集定員の総数を下回るということである。しかし現実には募集定員に満たない大学が続出し経営すらおぼつかない状況に追い込まれた。つまり大学全入時代が始まるという予測は見事にはずれたのである。
その理由は過去の大学進学率の傾向に基づいた50%水準という係数をそのまま使ったためである。つまり2006年まで大学進学率が70%で上がったが、文部科学省の調査によれば私立大学の授業料は60年代から今に至るまで上昇し続け、家庭への収入に対して大学の授業料があまりにも高いため見合うだけの学費を払うことが出来ないことにあるようだ。それに国立大学も私立大学との格差是正をするため授業料を上げ、以前は私立大学は国立大学の7倍だったのが今は1.6倍に接近している。つまり「価格設定」で進学率が上昇しなくなった。
それと近年少子化による学生減少と、それに起因する経営危機を乗り越えるため多くの大学が経営改革を行っている。今までの一般的な学部だけではなく、就職や専門職に見合うプログラムを掲げる大学が増えてきた。ともあれ、経済的な理由で大学進学を断念することが多くなったため、大学全入時代とはいかなくなってきたようだ。しかし、日本の全国大学進学率は平均50%程度なのに、東京都のみに限れば70%だという。どんな時代になっても良い大学良い就職口が最大目標のようで、親も子供、特に男子には難関を突破しても良い大学にというのは未だ変わっていないようだ。よって、大学はどこでもよければ入れるかもしれないが、やはり難関校の競争率は激しいようだ。
また、短大の問題であるが、以前の若者は就職に有利だと短大を選んでいたが、最近は男女共四大を目指し短大の価値観が薄れてきたようだ。しかし、希少価値のある短大は未だ人気があり減少しても良い大学は残るようだ。また、女子は経済的な理由などで就職に直接結びつく専修・専門学校などを選んできている。
先日訪れた中国では一流校を卒業しないと就職がなかなか決まらないらしく、二流・三流の大学は出たけれども、就職難でいわゆるフリーターがあふれているということがわかった。確かに中国と日本は人口及び少子化問題では必ずしも一致していないが、こと教育においては世界共通であるようだ。
参考資料:読売新聞 nikkeiBPnet フリー百科事典 より
世相シリーズ(44)
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