S51.jpg 証券会社、銀行、自動車会社、スーパーマーケットなどの相次ぐ統合で落ち着いたかに見えた日本経済界も、人口減少による市場規模の縮小や大型ショッピングセンターなど他業種との競争激化で大手百貨店も規模拡大で生き残りを図らなければならない状況にきた。
そんな中、百貨店の老舗で売上高4位の三越と若者やファッション分野に強い売上高5位の伊勢丹が経営統合することになった。これは今年9月に大丸と松坂屋の経営統合以来、2番目に大きい合併である。この経営統合で売上高1兆5800億円と業界トップに躍り出る。果たしてこの両社の統合が相乗効果となり得るのか先行きは分からない。

どの業界でもそうだが、ある程度の売上高を上げないと維持できないのが現状で、百貨店も売上高1兆円を目安として維持していくことが条件になるようだ。ただ、他の業界と違い集客のために店舗立替や増床、商品管理・顧客システムなどに投資がかかるため債務負担が多くなりそうだ。三越と言えば世界の有力ブランドも一目置く銀座や日本橋に店舗を構えることが他の百貨店より魅力的だし、メリットも大いにあるようだ。伊勢丹も名鉄百貨店や東急百貨店などと業務提携し拡大してきた。単品管理のしくみや商品企画力、またそれを支える情報システムは抜群であり、若者に強くアピールするところが魅力だ。偶然にもこの両者は東京を発祥とし呉服百貨店としてスタートした。両社長も同じ開成高校の同窓で、かねてから親しい関係にあったという。両百貨店とも10?20年先を考えての合併だという。百貨店戦争の東京・新宿は伊勢丹が強いため強敵高島屋と十分闘うことができる。合併することは消費者にとっては大きなメリットになることは確かであるようだ。

今の時代、老舗だけではやっていけず、お互いの経営手腕の良い部分を出しあってこれからの生き残りを模索していかなければ、激動を迎えた業界の今後を生き残ることはできないのではないだろうか。この危機迫る百貨店の統合は、今一つのブームにある大型スーパーマーケットに対応するためにも必要なのかもしれない。どちらにしても国民にとって自由に幅広く買い物ができることは嬉しいことである。
参考資料:産経新聞 毎日新聞 フジサンケイ より

世相シリーズ(51)

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