映画監督・市川崑との思い出

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481.jpg 日本映画監督の巨匠の一人市川崑さんが昨日、92歳の人生を終えた。市川さんは映画監督として日本のみならず世界からも認められ、この世界で君臨してきたひとりだ。
日本の映画監督といえば黒澤明氏、木下恵介氏、小林正樹氏そして市川崑氏に代表される。黒澤明氏が大胆で傲慢な監督であったのに対して、市川崑氏は映像にこだわり納得いくまでとり続ける監督であった。それが彼の代表作の「鍵」「獄門島」「ビルマの竪琴」「木枯らし門次郎」そして昭和39年の「東京オリンピック」の記録映画である。この映画を作ったとき、記録か芸術か論議が起こり日本中の話題をさらった。

私が市川崑さんとお会いしたのは今から約7年前、ある経営者の集まりだったと記憶する。その時、短い時間ではあったが2人でお話をさせてもらえる機会に恵まれ、映画のこと、健康のことについて話をした。その時、監督はまるで子どものような眼差しで私に語られたのを昨日のことのように覚えている。
それから数日してさっそく治療にお出でになられた。ただ監督はタバコを片時も手放せない超ヘビースモーカーのため、私に待合室でタバコを吸ってもいいですか」とお聞きになった。「申し訳ないですが禁煙なんですよ」とお答えしたら、吸いたくなったら玄関を出て、携帯用灰皿でお吸いになっていた姿を懐かしく思う。
しかし一旦映画の世界に入ると優しい眼が鋭い眼光に変わり精力的な仕事をされるからあれだけの素晴しい感動的な作品を作られたのではないだろうか。日本映画界にとっては最後の巨匠である。ご冥福をお祈りするばかりである。

Drの四方山日記(481)

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