“向かうところ敵なし”もかげり(2)

S78.jpg トヨタは現在の危機を脱するために創業家出身の豊田章男副社長を登用するようだ。言わば三代続いた外部の人材から大政奉還された形となる。
彼の国内販売実績に加えて新たに海外販売も担当した経験などを生かし国内外の営業全般を統括し、これから訪れるであろう難局を乗り切ろうと模索しているようだ。
この御仁はトヨタ名誉会長の長男で次期社長と目されている「プリンス」で今回の登用が成功すれば一気に社長になる可能性が大である。いわゆる今回の重要部門の担当はまさに“帝王学”の一つである。

私はトヨタ自動車について過去より懸念を抱いていた。それは急速なエレベーター並みの急成長だと残るは下落するのみと考えていたからである。どんな事業でも階段並みに堅実で確実な成長を遂げれば一気に減収することも少ないし、安定できるのではないだろうか。
過去に規模は違えど急成長したあと急降下した企業を我々は数多くみている。
例えば国内ではリクルート、ダイエー など。海外ではエンロンやワールド・コムなどがある。会社が大きくなれば大きくなるほどそれを維持していくことが難しく、ましてや急成長した会社はその努力たるや大変ではないだろうか。トヨタのように自動車分野で世界一の企業は自国にも当然影響が出てくる。その意味からもこれからの世界の動向を把握し、運営できる会社が一番である。“言うは易し、行うは難し”でなかなか思うようにいかないのがビジネスというものである。

世相シリーズ78

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