これだけ大きな社会問題になったのにも関わらず、検挙率が低いのは犯人たちが組織化したせいでもある。今までの振込み式から騙しのテクニックが集団による巧妙なものになり、犯人以外に素人を使った手法に変わってきている。宅配業者や書留、小包などの郵便物を利用するなど、まさに映画のストーリーのようだ。
初期の頃は単独か数人の犯行であったが、次第に詐欺の手口も大きくなり一つの組織を構成して、訓練まで行って実行に及んでいる。官公庁の電話を利用したり、警察官や弁護士、郵政・鉄道関係者を装ったり、映画ではないが、複数の人を登場させる劇団型など騙しのテクニックもかなり巧みになってきている。
中にはアメリカの弁護士と名乗り、「アメリカに旅行している娘さんが現地で交通事故を起こし幼児を死傷させたので、直ぐに対応しないと収監されて日本に帰れなくなる」などと嘘を言い多額の手数料を要求するものまである。また人の心をさかなでするものでは、地震災害で、自衛隊や消防と名乗り「身内の方ががけ崩れに舞い込まれたので、民間のヘリコプターを飛ばすのでそのチャーター代を振り込め」と電話で連絡する手口まで現われている。
言ってみればこれは警察と詐欺師のまさに“イタチごっこ”である。こう言う犯罪で一番被害をこうむるのは我々国民であることを忘れてほしくない。
世相シリーズ101
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