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622.jpg 私の患者さんに某大手出版社の役員がおられる。いつも忙しく飛び回っているのでなかなか時間が取れないとぼやいていらっしゃる。私が「雑誌や本の売れ行きはいいですか」と尋ねると、「最近、本を読まない若者が多く、売れないんですよ」とお答えになった。

今ちょうど読書週間の最中だ。読書週間は終戦の昭和22年、マスコミや公共図書館および書店経営者などが集まって「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という決意のもと、翌年に読書週間が作られた。そして文化の日(11月3日)を中心にした2週間と定め、全国に広まった。それがいまや国民行事として定着した。

私もよく本を読む。月に2?3冊は読むようにしている。本を読むと思考力や想像力、表現力、忍耐力が高まってくる。また自分が今まで知らなかったことが、本にはたくさん書いてあり、新しい知識を得ることができて感動する。テレビと違って忘れたら、また読むことによって知識を得られるので何か自分の人生を大きく変えてくれるように思える。医学的には読書は脳を活性化させてくれる。刺激は目や耳などの感覚器官から受け末梢神経系を通って脳に運ばれる。伝えられた情報は脳が分析して、知識として蓄積するという。素晴らしいことである。

あの勝海舟も本をよく立ち読みしていたようだ。それを見たある回船問屋の主人が彼に本を譲ったらしい。のちに海舟が支援していた明治女学校に、知り合いの本好きな少女を入学させた。彼女はその学校で教師をしていた島崎藤村と結ばれ、藤村が作家として世に出るのを陰で支えたという。本は知識を得るだけでなく、素晴らしい出会いでもある。また歴史を切り開くきっかけにもなる。
参考資料:産経新聞 読書進化論 より

Drの四方山日記(622)

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