日米の医療状況(2)日本の状況

K52.jpg わが国は、世界のどの国と比較してもみても、理想的医療制度が存在し、安心して治療を受けることができる。その根底にあるのが国民皆保険制度であり、いかなる高度な医療も普遍平等に受けることができる。

しかし少子化による人口の減少、高齢者の増加、医療技術の進歩に伴う高価な医療機器などの普及によって医療費が高騰し、国がすべてにおいてまかないきれない状況に陥り、患者の負担がますます増えてきた。そのため国民保険料や社会保険料の未払いが多くなり、今のままでは満足のいく医療ができない状況になりつつある。もともと日本の保険による医療費の四分の一は税金でまかなわれている。その税金は一般会計から出ている。その一般会計からどれだけ助成できるかによって決まると言われている。

イギリスもかつては医療費をすべて税金でまかなっていたが、財政負担から1960年から医療費抑制政策を推し進めた。さらに70年代には当時のサッチャー首相が市場原理主義による医療費と教育費の抑制を行い官僚による管理を強めた。その結果、優秀な医師や医学者が国外に出て医療の荒廃を招いてしまった。90年代後半になってブレア首相が抑制策の失敗に気づいて、医療費を1.5倍に増加したが、思うようにいかず医療への社会的不信から、今日アメリカのような民間に頼る保険制度になった。

日本もイギリスの失敗に学び極端な医療経済システムを用いず、社会的共通資本の考えを導入すべきである。それを怠ると国が国民に対して満足な医療費として払うことができなくなり、やがてアメリカのような民間保険を導入せざるを得ない状況になってくるのではないか。
参考文献:自分を守る患者学 渥美和彦著 PHP新書 参考資料:杉本クリニックHP

健康コラム

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