女性に多い手根管症候群

K54.jpg 人気漫画家で映画・テレビ化にもなった漫画誌『のだめカンタービレ』の作者二ノ宮知子さんが手指の痺れや異常を訴えているというニュース聴いた。診断名は『手根管症候群・Carpal Tunnel Syndrome』であった。この症候群は最近多く私のクリニックにも多く来院してくる。医学的には手根骨と手根横靭帯で構成する手根管内に何らかの原因によって内圧が上昇して正中神経が圧迫を受けて発症する障害である。

中年の女性に多く、男性の10倍と言われている。一般的には妊娠・分娩後や更年期に起こしやすいことから女性ホルモンの影響が考えられている。妊娠・分娩時および更年期は女性ホルモンが低下しやすため、むくみやくなる。むくみは骨と筋肉を接合している腱に影響して腱鞘炎や手根管部を通る正中神経を圧迫する。二宮さんの場合は産後一ヶ月くらいから症状が出始め、極度の手の使いすぎや寝不足などが続いてために起こったのではないかと推察される。

この症候群はリウマチ症状のひとつとしてみられることがある。また、過度のタイピング、寒冷下の作業、手関節部の外傷、透析などによって発病することもある。症状としては親指から中指までのしびれ感が初期にみられ、進行すると持続的なしびれになる。また長く続くと親指の付け根の筋肉の一部が萎縮(いしゅく)するので気をつけなければならない。

私どもの治療では先ず骨盤の不安定(歪み)を調整して脊柱に付着する硬膜の緊張を取って内臓機能を高める。内臓機能が高まるとそれに関係する脊椎両側にある筋肉の硬結が弛緩する。更に脊柱起立筋群の調整で、身体の構造的バランスを取ると身体の正中線が整う。するとホルモンの分泌が促進して、代謝が高まり体温の安定が保たれる。一連の治療により上肢に出ている症状が徐々に軽減して回復に向かう。一般にはステロイド注射などの治療法が取られるが、これはあくまでも対症療法に過ぎないので、根本から治すことに努めることが大切である。
参考資料:今日の治療指針 より

健康コラム 

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