世相シリーズ: 2007年6月アーカイブ

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S47.jpg 最近の女性進出は政治・経済・教育を問わずめざましいものがある。
やはり「女性パワー」は強いと改めて認識させられる。先日、開催されたサミット参加国首脳の中にも、ドイツの女性首相アンゲラ・メルケン氏がいた。
また、フランスの大統領選にも女性候補がもう少しのところで選出されそうになった。
それに、再来年の米国大統領選挙にもヒラリー・クリントン氏が最有力といわれている。
しかし、日本では女性天皇や女性宰相はまだ時期尚早であるが、大臣など女性リーダーも徐々に増えてきて、今や政府も国是として取り組みだしている。上場企業も経営のトップとして女性の就任が相次いでいる。

最近ではダイエーの林文子氏、ドクターシーラボの石原智美氏、ブックオフコーポレーションの橋本真由美氏などが現在活躍中である。その企業のトップの中に三洋電機の野中ともよ氏、テン・アローズ(旧シャルレ)の三屋裕子氏がいた。
野中氏はご存知のようにテレビキャスターやジャーナリストとして活躍し、各種社会団体の委員や企業の社外取締役(ドコモ・アサヒビール)などの役員として活躍し、2002年に三洋電機の取締役、2005年には同社の会長兼最高責任者(CEO)に就任した。三屋裕子氏はロサンゼルス五輪の銅メダリストで、長く女子バレーボール代表として活躍した。2004年にテン・アローズの創業者に頼まれ、同社社長として就任した。
確かにこの2人の女性は知名度というか広告塔としては抜群であったが、経営面ではどうも全く素人だったようで、会社にとってはお飾り以外の何ものでもなかった。

ではなぜ素人の女性を使ってまで企業のトップにしたのか。
それは両者とも共通しているのが、創業者のカリスマ性や求心力が会社の体制に影響力を持っていたため一種の創業家の発想から生まれたものであるようだ。
しかし、現実は厳しく経営者として知識、才覚、手法が備わっていないとなかなか思うように業績を上げられないのは当然である。確かに企業のイメージアップへの狙いはよかったが、必要でなくなった時点ではその地位を追われるのが目に見えて分かっている。ただ、女性だからといって軽く言うのではなく、女性経営者の中にもトップとしての手腕をはっきして大成功を収めている会社も存在していることは確かだ。
また、女性に限らず著名人の企業進出は株式市場やマスコミを賑わせているが、多くはどうもお飾り的になりおのずと駄目になる。身内や企業として経験を積んだ著名人はそれなりの成果を上げているのも事実である。もっとトップとして起用するにも慎重に行わないと会社のみならず招聘された者にとっても迷惑になりかねない。
参考資料:とれまがファイナンス 産経新聞 磯崎哲也事務所HP より

世相シリーズ(47)

S46.jpg 今、世間で問題になっているものに、年金問題と介護事業のコムスン問題がある。
年金については国側の問題であるため、今回は民間企業の悪徳業者が絡むコムスン問題を取り上げることにした。

 “コムスンといえば介護サービス”と言われるくらいコムスンという名は全国に浸透し、今や介護のエキスパートと言われるくらい成長した企業である。そのコムスンが雇っていないホームヘルパーを働いていると称して、嘘の申請をして事業所指定を不正に取得していたと厚生労働省に指摘され、新規指定・更新を認めない方針を決めたというもの。
コムスンは1988年北九州市にて日本で最初の介護事業として創業された。その後、在宅介護・入浴サービス・夜間巡回介護などを手がけ、1996年には当時の厚生省から訪問介護員養成研修機関の認定を受けた。いわば介護事業の先駆けとして国民の信頼を受けた。そこに目をつけたのが人材派遣会社グッドウィルグループ(GWG)である。資本参加しコムスンを関連会社とし、その後GWGが介護事業のチェーン化を狙いわずか数年で急激な成長を遂げた。
この会社の会長である折口雅博氏は、90年代前半に当時若者に人気のあったディスコを全国的に有名にした“ジュリアナ東京”を経営し大成功を収めた人物である。その折口会長は介護事業に資本参加した時に次のようにコメントしている。「ディスコも介護もいかに喜んでいただくかという意味で考え方は同じである」と話していた。それを裏付けるように、コムスン事業は当初は「1人でも多くの高齢者の尊厳を守りお客様第一主義に徹する。明るい笑顔、愛する心、感謝の気持ちを大切にする、真心を持って介護サービスを心掛ける」を企業理念として資本参加する前の精神を継続していたが、いかにせんベンチャー企業の申し子とも言える折口氏にとっては、ビジネス最優先にならざるを得なかったようだ。
その結果、東京、岡山、青森、群馬、兵庫の5都県8ヶ所において訪問介護の虚偽申請を行い、厚労省の行政処分対象になった。

ともかくGWGのしたたかさは並大抵のものではなく、社会福祉事業の一端である介護をビジネスチャンスと考えていたらしく、国の行政処分が来る前にコムスンの全事業をGWGの子会社に譲渡し処分逃れをしたほどであった。まさに行政側は後手に回った格好だ。

何よりも現在コムスンに頼る人達は全国に6万5000人いると言う。その人達に今まで以上のサービスを提供させることは大変なことである。高齢者にとっては死活問題である。数年前まで私の妻の両親がコムスンの世話になり、当時大変な恩恵を受けた。何しろ親切で明るかったことを今でも覚えている。以前の精神にのっとった介護事業を今後も継続して欲しいと全国の高齢者の方々は祈っているのではないだろうか。
参考資料:産経新聞 フリー百科事典 読売新聞 より

世相シリーズ(46)

2009年6月

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